亀の子型たわし

概 要

「亀の子型たわし」は明治40年、西尾商店(東京)の創業者により発明されたもので、子亀に形状が似ていたことに由来しています。一般的に呼ばれている「たわし」とは大抵の場合、これを指します。「亀の子」は、西尾商店の登録商標です。「たわし」は漢字で「束子」とも書きます。「スポンジたわし」ができるまでは主流でしたので、必ず家庭にありました。 当初は棕櫚(しゅろ)繊維を使っていましたが、原料不足になったことから棕櫚によく似たパーム(ヤシの実)の繊維が用いられるようになりました。

用 途

網目状のザル、細かいくぼみのあるもの、まな板の洗浄などに使われます。
※天然繊維は、長期間水に浸かると腐ることがあり、繊維が抜け落ちる原因となるため、ポリプロピレン(化繊)に変わりつつあります。

種 類

「亀の子型たわし」を素材の種類で分けますと、「棕櫚」「パーム(ヤシの実)」「サイザル麻」「ポリプロピレン」になります。

大きさ(重さ)の種類は昔、匁(一匁=3.75g)という単位で表していましたので、#20(二十匁)、#30(三十匁)という表示も使われます。業務用では、標準サイズの#10~特大サイズ#50まで用途に応じ使い分けされています。

棕 櫚(しゅろ)

棕櫚の木の皮をほぐして繊維にします。パーム繊維よりも色が濃く、こげ茶色をしています。細くて柔らかい繊維なのに、コシがあり丈夫です。原産地は、今は中国になっています。

パーム(ヤシの実)

繊維はココナッツファイバーやココヤファイバーとも呼ばれます。原産地はスリランカです。ヤシは、様々な利用価値があります。石鹸・油・ココナッツミルクなどに使用されています。繊維はたわし・縄などに、殻は炭化され活性炭として幅広く利用されています。

サイザル麻

白色の繊維で、パーム繊維の間に縞模様として使われています。見た目がトラの模様ように見えるので、トラたわしとも呼ばれます。

ポリプロピレン

ブラシの柄などにもよく使われる樹脂で、PPと略されます。押し出し成形という方法で繊維にします。用途は、天然繊維たわしと同じです。

亀の子型たわしができるまで

針金で繊維を挟み、ひねりを加えながら巻き上げ、丸くまとめると亀の子型たわしが出来上がります。

使用上の注意

  • 本品は食器・調理器具洗浄用です。
  • キズのつきやすいもの、キズがついて困るものには使用しないでください。
  • 針金の出ている方でのご使用は、ケガや食器・調理器具等にキズをつけることがありますので、ご注意ください。
  • ご使用後はよく洗い、水をきってください。
  • 火のそばや高温になる場所には置かないでください。
  • 廃棄時の分別は、各自治体の区分に従ってください。